インフルエンザの流行期、家族の健康を守るためには事前の準備が何よりも重要です。
この記事では、予防接種や日々の対策から、万が一の自宅療養に備えた7日間分の備蓄品チェックリスト、家庭内感染を防ぐ具体的な方法、そして命を守るための受診基準までをわかりやすく解説します。

家族、特に高齢の母にうつさないためには、具体的にどうすればいいんだろう…

部屋の隔離や消毒、看病のポイントを押さえれば、家庭内での感染リスクは大きく減らせます
- 最低7日分の備蓄品チェックリスト
- 家庭内感染を防ぐための部屋の分け方や消毒方法
- 命を守るための受診・救急搬送の判断基準
インフルエンザから家族を守るための事前準備
インフルエンザの流行期に家族が安心して過ごすためには、事前の準備が欠かせません。
流行が本格化する前に、予防接種から備蓄品の確認、家庭内でのルール作りまでを完了させておくことが、家族全員の健康を守るための鍵となります。
これから紹介する5つの準備を整えることで、万が一の事態にも落ち着いて対応できるようになります。
予防接種のタイミングと重要性
予防接種は、インフルエンザの重症化を防ぐ効果的な方法の一つです。
特に、高齢者や基礎疾患のある家族がいるご家庭では、接種の重要性が高まります。
ワクチンの効果が現れるまでには約2週間かかるため、本格的な流行が始まる前の10月から12月上旬までに接種を済ませておくことが望ましいです。

いつワクチンを打つのが一番いいの?

本格的な流行が始まる前の12月上旬までには接種を終えましょう。
家族全員の健康状態を考慮し、かかりつけ医と相談の上で接種スケジュールを立てることをおすすめします。
日常でできる感染対策の基本
日々の生活の中で感染対策を習慣にすることが、インフルエンザウイルスから家族を守る基本です。
中でも、石けんを使って20秒以上かけて行う正しい手洗いは、ウイルスの除去に効果を発揮します。
| 対策項目 | 実践方法 |
|---|---|
| 正しい手洗い | 帰宅時や食事前に石けんで20秒以上洗う |
| マスクの着用 | 人混みでは不織布マスクを鼻から顎まで覆うように正しく着ける |
| 効果的な換気 | 対角線上の窓を1時間に1回、5〜10分間開ける |
| 適切な湿度維持 | 加湿器などを使い、室内の湿度を50〜60%に保つ |
これらの基本的な対策を家族全員で徹底することが、感染リスクを減らすことにつながります。
7日分の備蓄品リストの作成
万が一の自宅療養に備えて、最低7日分の食料や衛生用品を備蓄しておくことが、心身の負担を軽くします。
急な発熱時にも買い物に出ることなく、安心して療養に専念できる環境を整えましょう。
| 分類 | 品目 | 備蓄の目安(家族4人分) |
|---|---|---|
| 食料・飲み物 | レトルトのお粥やうどん、経口補水液、スポーツ飲料、水 | 水は1人1日3リットル、食料は7日分 |
| 医薬品 | 解熱剤(アセトアミノフェンなど)、常備薬、冷却シート | 各7日分 |
| 衛生用品 | 不織布マスク、消毒用アルコール、ゴム手袋、ティッシュペーパー | マスクは1人25枚程度 |
| 計測機器 | 体温計、パルスオキシメーター | 各1台 |
このリストを参考に、ご自身の家族構成に合わせて必要なものを準備し、定期的に使用期限を確認することが大切です。
家族で共有する家庭内ルール
家庭内での感染拡大を防ぐためには、あらかじめルールを決めておくことが重要です。
特に、感染した家族と他の家族の生活空間をできるだけ分けることで、接触の機会を減らせます。

家族が感染したら、家の中でどう過ごせばいい?

感染者は個室で過ごし、タオルや食器の共用を避けるのが基本です。
もしもの時に備えて、以下のルールを家族全員で確認しておきましょう。
| ルール | 具体的な方法 |
|---|---|
| 部屋の分離 | 感染者は可能な限り個室で過ごし、他の家族との接触を減らす |
| 物品の共用禁止 | タオル、食器、歯ブラシなどは個人専用のものを使用する |
| 看病する人の固定 | 看病は免疫力のある特定の1人が担当し、マスクや手袋を着用する |
| こまめな消毒 | ドアノブやトイレ、洗面所など共用部分を1日1回アルコールで拭く |
| ゴミの処理 | 鼻をかんだティッシュなどはビニール袋に入れ、密閉して捨てる |
これらのルールを事前に話し合っておくことで、いざという時に家族が協力して落ち着いた対応をとれます。
緊急時の連絡先と受診基準の確認
インフルエンザの症状は急に悪化することがあります。
慌てずに行動できるよう、受診すべき症状の基準をあらかじめ確認しておくことが、家族の命を守ることにつながります。
症状に応じてどこに連絡すべきか、下の表を参考にしてください。
| 判断 | 症状の目安 |
|---|---|
| かかりつけ医に相談 | 38℃以上の高熱が続く、呼吸が苦しそう、水分が摂れない |
| 救急車を要請 | 意識がおかしい、けいれん、激しい呼吸困難、唇が紫色(チアノーゼ) |
特に高齢者や基礎疾患のある家族は重症化しやすいため、普段と様子が違うと感じたら早めにかかりつけ医に電話で相談することが必要です。
緊急連絡先リストを作成し、冷蔵庫など目立つ場所に貼っておきましょう。
感染リスクを下げるための日常的な予防行動5選
インフルエンザウイルスは目に見えないため、日々の地道な行動の積み重ねが家族全員を守る鍵になります。
日常生活で取り入れられる5つの基本的な対策を習慣にすることが大切です。
| 予防行動 | ポイント |
|---|---|
| ワクチン接種 | 流行前の10月〜12月が目安 |
| 正しい手洗い | 石けんで20秒以上、指の間や爪先まで |
| マスク着用 | 不織布マスクを鼻から顎まで覆う |
| 効果的な換気 | 1〜2時間に1回、5〜10分程度 |
| 湿度維持 | 室内湿度を50〜60%に保つ |
これらの行動は一つひとつは単純ですが、すべてを習慣にすることで、ウイルスが家庭内に侵入し、広がるリスクを大きく減らせます。
1. 流行前のワクチン接種
インフルエンザワクチンは、感染を完全に防ぐものではありませんが、発症した場合の重症化を防ぐ効果が期待できます。
接種してから効果が現れるまで約2週間かかるため、本格的な流行が始まる前の10月から12月上旬までに接種を済ませておくことが望ましいです。

家族の中で誰から接種すべきですか?

重症化リスクの高い高齢者やお子さんから優先的に接種しましょう
特に基礎疾患のあるご家族や高齢の方は重症化しやすいため、かかりつけ医と相談の上、早めの接種を検討してください。
2. 石けんによる正しい手洗い方法
手洗いは、手に付着したウイルスを物理的に洗い流す、最も基本的で効果的な感染対策です。
流水で手を濡らした後、石けんを十分に泡立て、最低でも20秒以上かけて指の間、爪先、手首まで丁寧に洗いましょう。
| 手順 | 内容 |
|---|---|
| 1 | 流水での手濡らし |
| 2 | 石けんでの手のひら洗い |
| 3 | 手の甲洗い |
| 4 | 指先・爪の間洗い |
| 5 | 指の間洗い |
| 6 | 親指のねじり洗い |
| 7 | 手首洗い |
| 8 | 流水でのすすぎと乾燥 |
外出からの帰宅時や調理の前後、食事前には必ず手洗いを行う習慣を家族全員で身につけることが大切です。
3. 不織布マスクの適切な着用と廃棄
マスクは、咳やくしゃみによる飛沫の飛散を防ぎ、ウイルスを含む飛沫を吸い込む量を減らすために重要です。
素材はウレタンや布よりも不織布マスクを選びましょう。
着用する際は、鼻と口、顎を完全に覆い、顔とマスクの間に隙間ができないようにフィットさせることが効果を高めるポイントです。

マスクはいつ交換すればいいの?

湿ったり汚れたりしたら、すぐに新しいものと交換してください
マスクを外す際は表面に触れず、ひもを持って外し、ビニール袋に入れて口を縛ってからゴミ箱に捨てると、ウイルスを家庭内に広げるリスクを減らせます。
4. 効果的な換気の方法と頻度
ウイルスが室内に滞留するのを防ぐためには、定期的な換気が欠かせません。
窓を開ける際は、1〜2時間に1回、5〜10分程度を目安に行います。
対角線上にある2か所の窓を開けると、空気の通り道ができて効率的です。

冬は寒くて窓を開けたくないのですが…

短時間でも効果があるので、人がいない部屋の窓を開けるなど工夫しましょう
換気扇を常に回しておくことも空気の入れ替えに役立ちますので、窓開け換気と組み合わせて実践してください。
5. 室内湿度50〜60%の維持
空気が乾燥すると、のどの粘膜の防御機能が低下し、ウイルスが体内に侵入しやすくなります。
適切な湿度を保つことが、ウイルスへの抵抗力を高めます。
インフルエンザウイルスは低温・低湿度の環境を好むため、加湿器などを使って室内の湿度を50〜60%に保つことが推奨されます。

加湿器がない場合はどうすればいいですか?

洗濯物の部屋干しや、濡れタオルを室内に掛けておくだけでも効果があります
湿度計を設置して室内の状態を把握し、乾燥しやすい冬場は特に意識して加湿を心がけましょう。
もしもの時に慌てないための7日間備蓄チェックリスト
インフルエンザにかかると、高熱や倦怠感で外出が困難になります。
そのため、最低でも7日間は自宅で過ごせるだけの備蓄を事前に準備しておくことが、安心して療養するための鍵です。
食料品から医薬品、衛生用品まで、家族構成に合わせて必要なものをリストアップしましょう。
| 分類 | 主な備蓄品 | 準備のポイント |
|---|---|---|
| 食料・飲み物 | レトルト粥、うどん、経口補水液、水 | 消化が良く、調理の手間がかからないもの |
| 医薬品・衛生用品 | 解熱剤、マスク、消毒液、ゴム手袋 | 症状緩和と家庭内感染防止のための必需品 |
| 健康管理機器 | 体温計、パルスオキシメーター | 日々の体調変化を客観的に把握するため |
| 特別な備え | 子供用の解熱剤、経口補水液、高齢者の常備薬 | 子供や高齢者の体質や持病に合わせた準備 |
このチェックリストを参考に、ご家庭の状況に合わせた備蓄を進めることで、万が一の時も落ち着いて対応できるようになります。
食料と飲み物の備蓄目安
インフルエンザ療養中は、食欲不振や脱水症状に陥りやすいため、水分と栄養を無理なく摂取できる食料の確保が重要です。
特に水分は意識して多めに摂る必要があります。
目安として、飲み水は1人あたり1日3リットルを準備します。
家族が4人であれば、3リットル×4人×7日間で合計84リットルが必要です。
食料は、おかゆやうどんなどのレトルト食品、フリーズドライのスープ、ゼリー飲料など、調理が簡単で消化の良いものを中心に揃えましょう。
| 種類 | 備蓄品目の例 | 備蓄量の目安(大人1人・7日分) |
|---|---|---|
| 主食 | レトルト粥、パックご飯、冷凍うどん | 7食分以上 |
| 副菜・スープ | 缶詰、フリーズドライの味噌汁・スープ | 7食分以上 |
| 水分 | 水、経口補水液、スポーツドリンク | 21リットル(1日3リットル) |
| その他 | ゼリー飲料、フルーツ缶詰、のど飴 | 適量 |
日常的に消費しながら買い足していく「ローリングストック法」を取り入れると、食料を無駄なく備蓄できます。
医薬品と衛生用品の準備
療養中の症状を和らげ、家族への感染拡大を防ぐために、医薬品と衛生用品の準備は欠かせません。
これらは感染が拡大すると品薄になることもあるため、流行前に揃えておくと安心です。
マスクは、看病する側もされる側も使用するため、1人あたり25枚(約1週間分)を目安に準備しましょう。
手指消毒用のアルコールや、ドアノブなどを消毒するための次亜塩素酸ナトリウム希釈液も用意しておくと、家庭内感染のリスクを減らせます。
| 種類 | 備蓄品目の例 | 用途 |
|---|---|---|
| 医薬品 | 解熱鎮痛剤、総合感冒薬、うがい薬 | 発熱、頭痛などの症状緩和 |
| 衛生用品 | 不織布マスク、消毒用アルコール、ゴム手袋 | 飛沫感染・接触感染の防止 |
| 看護用品 | 冷却シート、ティッシュペーパー、ビニール袋 | 快適な療養環境の維持、ゴミの密閉 |
市販薬は、用法・用量を守って正しく使用してください。
持病がある方や妊娠中の方は、事前にかかりつけ医に使用できる薬を確認しておくと、いざという時に慌てません。
体温計とパルスオキシメーター
パルスオキシメーターとは、指先を挟むだけで、血液中の酸素飽和度(SpO2)と脈拍数を手軽に測定できる医療機器です。
インフルエンザでは、肺炎を併発して呼吸状態が悪化することがあります。
特に高齢者や基礎疾患を持つ家族がいる場合、体温だけでなく血中酸素飽和度を定期的に測定することが重症化の早期発見につながります。
一般的に、血中酸素飽和度の正常値は96%以上とされており、95%を下回る場合は注意が必要です。

パルスオキシメーターって本当に必要なの?

重症化のリスクが高い家族がいるなら、備えておくと安心です
| 機器 | 主な役割 | チェックするポイント |
|---|---|---|
| 体温計 | 発熱の有無や熱型を記録 | 1日2回以上、決まった時間に検温 |
| パルスオキシメーター | 血中酸素飽和度(SpO2)の測定 | 安静時の数値を確認し、急な低下がないかチェック |
体温や血中酸素飽和度の数値を記録しておくと、医療機関に相談する際に、症状を正確に伝えられます。
使用方法を事前に確認し、電池の予備も忘れずに準備しましょう。
解熱剤の種類と注意点
インフルエンザによる発熱や頭痛を和らげるために解熱剤は有効ですが、成分によっては使用を避けるべきものがあります。
療養に備えて準備する解熱剤は、「アセトアミノフェン」を主成分とするものを選びましょう。
イブプロフェンやロキソプロフェンといった非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は、インフルエンザの際に使用すると、インフルエンザ脳症との関連が指摘されています。
特に15歳未満の子供には、自己判断で使用しないでください。
| 成分名 | 特徴 | 注意点 |
|---|---|---|
| アセトアミノフェン | 作用が穏やかで、子供や高齢者にも使いやすい | 空腹時を避け、用法・用量を守る |
| イブプロフェン | 鎮痛・抗炎症作用が比較的強い | インフルエンザ時の使用は医師・薬剤師に相談 |
| ロキソプロフェン | 鎮痛・抗炎症作用が強い(第1類医薬品) | インフルエンザ時の使用は医師・薬剤師に相談 |
どの薬を服用する場合でも、必ず添付文書で用法・用量を確認してください。
判断に迷う場合は、かかりつけ医や薬剤師に相談することが最も安全な方法です。
子供や高齢者向けの特別な備え
子供や高齢者は、成人と比べてインフルエンザが重症化しやすいため、一人ひとりの状態に合わせた特別な配慮が求められます。
普段の様子をよく知る家族だからこそできる備えを万全にしましょう。
子供は脱水症状を起こしやすいため、経口補水液や子供用のイオン飲料、ゼリー飲料などを多めに準備します。
高齢者の方は、インフルエンザの症状で持病が悪化することもあるため、かかりつけ医と連携し、常備薬を最低でも2週間分は手元に確保しておくと安心です。

高齢の母がいるから、特に何に気をつければいいか心配…

持病の薬を切らさないことと、日々の体調変化の記録が重要です
| 対象者 | 準備しておきたいもの | 特に注意すべき点 |
|---|---|---|
| 子供 | 子供用解熱剤(アセトアミノフェン)、経口補水液、ゼリー飲料 | 水分補給をこまめに行い、ぐったりしていないか観察 |
| 高齢者 | 常備薬(2週間分以上)、パルスオキシメーター、おかゆなどの介護食 | 食事や水分が摂れているか、呼吸状態に変化はないか確認 |
急な体調変化に備え、かかりつけ医や夜間・休日の相談窓口の連絡先をすぐに確認できるよう、一覧にして冷蔵庫などに貼っておくことをおすすめします。
家庭内感染を防ぐ自宅療養と看病のポイント
家族がインフルエンザに感染した場合、家庭内での感染拡大を防ぐ対策が求められます。
最も重要なのは、感染者と他の家族の生活空間をできる限り分けることです。
物理的な距離を保つことで、ウイルスが広がるリスクを減らせます。
家族、特に高齢者や基礎疾患のある方を守るため、具体的な方法を実践していきましょう。
これらのポイントを一つひとつ実行することで、家庭内での感染リスクを抑え、安全な療養環境を整えることが可能です。
感染者と家族の部屋の分け方
部屋を分ける目的は、ウイルスを含む飛沫が家庭内に広がるのを防ぐことです。
可能であれば、感染者は換気がしやすい個室で過ごし、家族は別の部屋で生活するようにします。
トイレや洗面所など、どうしても共用しなければならない場所は、使用時間をずらしたり、使用後に消毒したりする工夫が効果的です。
特に食事は部屋の前まで運び、直接の接触を避けるようにしましょう。

ワンルームで部屋を分けられない場合はどうすればいい?

カーテンやパーテーションで空間を仕切り、2m以上の距離を保ちましょう。
感染者が使用する部屋を限定し、家族との接触を最小限にすることが、家庭内感染を防ぐための第一歩となります。
タオルや食器の共用を避ける工夫
ウイルスは物に付着して感染を広げることがあります。
そのため、タオル、食器、歯ブラシといった身の回りのものは感染者専用のものを用意し、絶対に共用しないことが大切です。
使用後の食器は、他の家族のものとは分けて、家庭用洗剤とスポンジで通常通り洗浄すれば問題ありません。
食事が終わったらすぐに洗い、食器洗い乾燥機を使用するのも有効です。
| アイテム | 理由 |
|---|---|
| タオル | 湿った環境でウイルスが残りやすいため |
| 食器・箸 | 唾液を介した感染を防ぐため |
| 歯ブラシ | 口腔内のウイルスが付着するため |
| 洗面用具 | 飛沫が付着しやすいため |
それぞれに専用の物を用意することで、物を介した接触感染のリスクを減らせます。
ドアノブやトイレの消毒方法
感染者が触れる可能性のある場所は、定期的な消毒が感染拡大防止に繋がります。
消毒とは、対象物についている病原微生物の数を減らし、感染力をなくすことです。
消毒には、濃度0.05%の次亜塩素酸ナトリウム(花王の「ハイター」などを希釈)や、濃度70%以上のアルコール消毒液が有効です。
ドアノブ、電気のスイッチ、トイレの便座や水洗レバーなどを1日に1回以上拭き取りましょう。

消毒液を作るのが面倒…簡単な方法はありますか?

市販のアルコール除菌シートや、塩素系の除菌スプレーを活用すると手軽です。
家族が頻繁に触れる場所を定期的に消毒することで、接触による感染リスクを効果的に低減させます。
看病する人の感染対策
看病する人は感染者と接する機会が多いため、自身が感染しないための徹底した対策が必要です。
不織布マスクと使い捨ての手袋を着用し、看病の前後には必ず石けんで手洗いをすることが最も大切になります。
看病する人は家族の中で1人に限定するのが理想的です。
特に、基礎疾患のある方や高齢者、妊婦の方は感染すると重症化するリスクがあるため、看病の担当は避けるべきです。
- 感染者の部屋に入る際は必ず不織布マスクを着用
- 体の接触は最小限にする
- 使用済みのティッシュなどはすぐにビニール袋に入れて密閉
- 看病後は石けんで丁寧に手洗い
- 汚れた衣類やリネンは直接触れずに洗濯
看病する人が感染しないことが、さらなる家庭内感染を防ぐための鍵となります。
安静と十分な水分補給の重要性
インフルエンザから早く回復するためには、体の免疫力が正常に働く環境を整えることが欠かせません。
十分な睡眠時間を確保し、体を休める「安静」が治療の基本です。
高熱が出ると、汗などで体から水分が失われ脱水症状を起こしやすくなります。
1日に1.5〜2リットルを目安に、こまめに水分を摂ることが回復を助けます。
| おすすめの飲み物 | 避けるべき飲み物 |
|---|---|
| 水・白湯 | アルコール飲料 |
| 経口補水液 | カフェイン入り飲料 |
| スポーツドリンク | 糖分の多いジュース |
| 麦茶 |
体をしっかり休めて脱水を防ぐことで、ウイルスと戦う力を高め、回復を早めることができます。
日々の体温や症状の記録
毎日の体調変化を記録することは、病状の悪化にいち早く気づくために役立ちます。
体温、症状、食事や水分の摂取量、服用した薬などを時系列でメモに残す習慣をつけましょう。
記録は、朝・昼・晩の1日3回など時間を決めて行うと継続しやすいです。
特に、呼吸の速さや息苦しさ、意識の状態など、普段と違う様子がないか注意深く観察することが大切になります。

どんな項目を記録すればいいか分からない…

日付、時間、体温、症状(咳・のどの痛みなど)、薬の名前と時間、食事内容などを記録しておくと、医師に説明しやすくなります。
客観的な記録は、かかりつけ医への電話相談や、万が一の救急搬送の際に、正確な情報を伝えるための重要な資料となります。
命を守るための受診と救急搬送の判断基準
インフルエンザで自宅療養している際に最も大切なのは、容体の変化を見逃さないことです。
いざという時に慌てず行動できるよう、どのような場合に医療機関に相談し、どのような場合に救急車を呼ぶべきか、その基準をあらかじめ確認しておくことが家族の命を守ります。
| 判断基準 | かかりつけ医に電話相談する症状 | 救急車を呼ぶべき危険なサイン |
|---|---|---|
| 呼吸の状態 | 息苦しさがある | 激しい呼吸困難、唇が紫色になる(チアノーゼ) |
| 意識の状態 | 反応は正常だが、ぐったりしている | 意識が朦朧としている、呼びかけに反応しない |
| 高熱の状態 | 38℃以上の高熱が2日以上続く | 熱に伴いけいれんが起きる |
| 酸素飽和度(SpO2) | 95%前後で推移 | 92%未満、または急激に低下 |
これらの基準を印刷して冷蔵庫に貼るなど、家族全員がいつでも確認できる場所に共有しておきましょう。
冷静な判断を下すための大切な備えとなります。
かかりつけ医に電話相談する症状
自宅療養中に普段と違う様子や悪化の兆候が見られた場合は、まずかかりつけ医に電話で相談します。
例えば、解熱剤を服用しても38℃以上の高熱が2日以上続く場合や、息苦しさを訴える時は受診を検討する目安です。
発症から48時間以内に抗インフルエンザ薬の服用を開始すると症状の緩和が見込めるため、早めの相談が回復への近道になります。

ただの風邪かインフルエンザか、判断に迷う時はどうすればいい?

自己判断はせず、まずはかかりつけ医に電話で指示を仰ぎましょう。
医療機関を受診する際は、院内での感染を防ぐためにも、必ず事前に電話連絡をして指示に従ってください。
救急車を呼ぶべき危険なサイン
救急車を呼ぶべきなのは、生命に危険が及んでいると判断される症状が見られる場合です。
具体的には、呼びかけに反応しない、けいれんを起こしている、呼吸が速く苦しそう、唇が紫色になっている(チアノーゼ)といった症状が挙げられます。
もし自宅にパルスオキシメーターがあれば、酸素飽和度(SpO2)が92%未満になった時も緊急のサインと判断します。
| 危険なサインの例 | 具体的な状態 |
|---|---|
| 意識障害 | 呼びかけに応じない、朦朧としている |
| 呼吸困難 | 肩で息をする、呼吸が速く浅い、顔色が悪い |
| チアノーゼ | 唇や爪が紫色になる |
| けいれん | 全身または体の一部が震える |
| 脱水症状 | ぐったりして水分が摂れない、半日以上尿が出ない |
これらのサインが見られたら、ためらわずに119番へ通報してください。
救急隊員に現在の症状や経過を落ち着いて伝える準備もしておきましょう。
高齢者や基礎疾患がある家族の注意点
65歳以上の高齢者や、心臓病・糖尿病・呼吸器疾患などの基礎疾患を持つ家族は、インフルエンザが重症化しやすいため、特に注意深く観察する必要があります。
普段と比べて食欲が全くない、ぐったりして元気がない、会話がかみ合わないといった、わずかな変化でも早めにかかりつけ医へ連絡しましょう。
持病の症状が悪化するケースも少なくありません。

母がいつも飲んでいる薬があるけど、インフルエンザの薬と一緒に飲んでも大丈夫?

薬の飲み合わせは重要なので、必ずかかりつけ医や薬剤師に確認してください。
日常的に服用している薬がある場合は、インフルエンザが流行する前に余裕をもって処方してもらいましょう。
お薬手帳もすぐに取り出せる場所にまとめておくと、いざという時にスムーズな対応ができます。
まとめ
この記事は予防接種や手洗い、換気・湿度管理、そして最低7日分の備蓄と家庭内の隔離ルールを中心に家族、とくに高齢者を守るための実践的な自宅療養準備を解説しており、最も重要なのは「高齢者や基礎疾患のある家族を守るために流行前に備蓄とワクチンを済ませること」です。
- 7日分の備蓄(レトルト食品、経口補水液・水・飲み物、解熱剤、冷却シート、マスク、消毒液、体温計、パルスオキシメーター)
- 家庭内感染対策(感染者の個室隔離、専用タオル・食器の用意、ドアノブ等の消毒方法、ゴミの密閉処理)
- 日常の予防行動(予防接種の時期と優先順、正しい手洗い、換気の頻度と時間、室内湿度の管理と加湿器)
- 受診と緊急判断(体温・SpO2の記録、呼吸困難や意識障害の基準、かかりつけ医・保健所の連絡先の準備)
まずは家族全員分の7日分の備蓄リストを作り、かかりつけ医に予防接種と常備薬の確認を電話で済ませ、かかりつけ医と保健所の連絡先を目につく場所に貼っておくことをおすすめします。

